茂原市押日

茂原市押日

[1] 茂原市押日

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[2] ミニレポ第234回 茂原市押日の細田隧道 前編, , http://yamaiga.com/mini/234/main.html

【周辺地図(マピオン)】

房総丘陵の最北部に属する千葉県茂原市の西部には、多数の隧道が存在する。

その多くは、「トンネル」ではなく「隧道」と呼びたくなるような、古くて手作り感の濃い典型的な手掘り隧道たちである。

右図は最新の地理院地図だ。

写真中央の押日(おしび)地区一帯に、小さなトンネルの記号が多数描かれている。

周辺の地形は典型的な丘陵のそれであり、海抜40m内外の低い山陵と、河川から分岐した谷戸が織り合わされて、複雑な起伏を見せる。

谷戸の内部は主に水田として耕地に利用され、集落は古くから山際にあるほか、近年開発された新興住宅地が点在している。

そして、この地理院地図に描かれている以上に多くの隧道が周辺には存在している。チェンジ後の画像にそれらの位置を示した。

これらの隧道は2016年に確認した時は全て貫通していた。ただし既に使用されていないものもあった。

いずれも典型的な素掘隧道であり、現地に名を記すものはないのだが、 このレポート でも登場した名著 『写真でみるもばら風土記シリーズ�P トンネルのはなし』 に、これらの名前が記載されている。

今回取り上げるのは、押日地区にある素掘隧道のひとつで、わが盟友の名を冠する、 細田隧道 だ。

市町村道以上の全道路に存在するトンネルの一覧表である『平成16年度道路施設現況調査』には、次のような“ささやか”な緒元が記されている。

2016/1/21 14:12 《現在地》

ここは細田隧道へ通じる市道上で、北口まで約250mの地点である。

この一見して何の変哲もない路上からレポートを始める理由は、地形的にここが隧道を頂点とする一連の山越え区間の始まりだと思えるからだ。

ここはまだ谷戸の中で屋敷や耕地が点在しているが、前方にはぐるりと丘陵性の山陵が待ち構えており、これを越えて向こう側へ行くところに目指す隧道があるはずだ。

おっと! これは好都合。

道に面したお屋敷の庭先に、いかにも優しそうな古老の姿を発見。お声がけにはいつも勇気を振り絞っている内気な私だが、この辺りに無数にある素朴な素掘隧道を連続多食するには、スパイスとしての“生きた証言”が欲しいと思っていたところだ。

「この奥の隧道について教えてください!」とお邪魔をしたところ、少し考えた後に一点、次の情報を授けてくださった。

行政の資料『

[3] ミニレポ第234回 茂原市押日の細田隧道 後編, , http://yamaiga.com/mini/234/main2.html

2016/1/21 14:24 《現在地》

あら〜。 素敵な景色!

せま〜い穴をくぐり抜けて再会した地上は、隧道にかけられたタイムトンネルの呪文が、まだ解けていないみたいだった。

まぶしい野原のカントリーロードよ、コンニチワ。光と闇の境界に置かれた私の自転車だけが、妙に現代的で場違いだ。

ん? なんだろう、これ。

出口の左側の壁に大きな凹みがあるのだが、そこに何か…、 見慣れないものが置かれている。

かっ カワイイ!

なんですかこれは〜?

シチュエーション的には、石仏?

隧道の出入口付近のこういう岩の凹みに、往来の安全を願って石仏(馬頭観音とか道祖神、またはお地蔵さまが多い)が安置されているのは、結構よく見る。特に素掘隧道の多い房総ではその数も多い。だが、この形の“モノ”を他で見た記憶は、ちょっとない。

まるで雪だるま。それも、手乗りサイズだ。

それが大きな凹みの中に、ちょこなんと四つ行儀良く並んでいる。一つは欠けているのか、半分くらいの大きさだ。

千葉だけに、落花生の神様なんてことは、さすがにないよね(笑)。

あなたは、なんだと思います? よろしければ文末のコメント欄から教えてください。

なお、『トンネルのはなし』は、この物体について、「 八幡神社側の入口に、石造の繭にも俵にも似ている道祖神が祀られ 」と書いており、 道祖神 だとしている。かわいいなぁ。

ちょっと進んでから隧道を振り返ってみたのが、この写真。

これまた、とっても良い雰囲気だ!

隧道の左上にある鳥居が、古老がこの隧道を“八幡さまの隧道”と呼んでいた由来に違いない。

立派な石鳥居の扁額に、「八幡宮」の文字が見えた。

この立地条件だと、確かに細田隧道と呼ぶよりも、“八幡さまの隧道”の方が通りが良いとこになりそうだ。

そして、隧道がくぐっている山の尾根は、社叢なのだろうか、鬱蒼とした木々の緑に盛り上げられて、実際よりもかなり高く見える。

ところで、鳥居の手前を斜めに登っていく道が見えるだろうか?

神社へ通じる参道なのだが、鳥居の下で社殿へ至る石段を分けたあともそのまま続いていて、隧道の上の深い緑へ入っていく。

私は思った。

あの道こそ、隧道ができる以前の 峠越えの旧道ではなかろうか。

こういうのを見つけちゃうと放っておけない! ちょっと寄り道!

隧道の南口から50mほど下った

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