2016/1/21 14:24 《現在地》
あら〜。 素敵な景色!
せま〜い穴をくぐり抜けて再会した地上は、隧道にかけられたタイムトンネルの呪文が、まだ解けていないみたいだった。
まぶしい野原のカントリーロードよ、コンニチワ。光と闇の境界に置かれた私の自転車だけが、妙に現代的で場違いだ。
ん? なんだろう、これ。
出口の左側の壁に大きな凹みがあるのだが、そこに何か…、 見慣れないものが置かれている。
かっ カワイイ!
なんですかこれは〜?
シチュエーション的には、石仏?
隧道の出入口付近のこういう岩の凹みに、往来の安全を願って石仏(馬頭観音とか道祖神、またはお地蔵さまが多い)が安置されているのは、結構よく見る。特に素掘隧道の多い房総ではその数も多い。だが、この形の“モノ”を他で見た記憶は、ちょっとない。
まるで雪だるま。それも、手乗りサイズだ。
それが大きな凹みの中に、ちょこなんと四つ行儀良く並んでいる。一つは欠けているのか、半分くらいの大きさだ。
千葉だけに、落花生の神様なんてことは、さすがにないよね(笑)。
あなたは、なんだと思います? よろしければ文末のコメント欄から教えてください。
なお、『トンネルのはなし』は、この物体について、「 八幡神社側の入口に、石造の繭にも俵にも似ている道祖神が祀られ 」と書いており、 道祖神 だとしている。かわいいなぁ。
ちょっと進んでから隧道を振り返ってみたのが、この写真。
これまた、とっても良い雰囲気だ!
隧道の左上にある鳥居が、古老がこの隧道を“八幡さまの隧道”と呼んでいた由来に違いない。
立派な石鳥居の扁額に、「八幡宮」の文字が見えた。
この立地条件だと、確かに細田隧道と呼ぶよりも、“八幡さまの隧道”の方が通りが良いとこになりそうだ。
そして、隧道がくぐっている山の尾根は、社叢なのだろうか、鬱蒼とした木々の緑に盛り上げられて、実際よりもかなり高く見える。
ところで、鳥居の手前を斜めに登っていく道が見えるだろうか?
神社へ通じる参道なのだが、鳥居の下で社殿へ至る石段を分けたあともそのまま続いていて、隧道の上の深い緑へ入っていく。
私は思った。
あの道こそ、隧道ができる以前の 峠越えの旧道ではなかろうか。
こういうのを見つけちゃうと放っておけない! ちょっと寄り道!
隧道の南口から50mほど下った