田沢湖線(たざわこせん)は、秋田県大仙市の大曲駅から岩手県盛岡市の盛岡駅を結ぶ、東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線(地方交通線)。
地方交通線とはいえ、東北本線沿線から秋田方面へは重要なリレー的路線の需要もあるため、1996年から1年間運休して軌間を新幹線と同じ1435mmの標準軌に拡幅する工事を行い、翌年にミニ新幹線である秋田新幹線のルートとして東京駅からの直通を可能にした。全線が単線であり、上下の秋田新幹線「こまち」が途中の駅や信号場で行き違いを行う光景が見られる。
路線データ[編集]
管轄(事業種別):東日本旅客鉄道(第一種鉄道事業者)
路線距離:大曲駅 - 盛岡駅 75.6km(基本計画による。現実には盛岡起点で盛岡駅に0キロポストがある)
駅数:17(起終点駅を含む)
田沢湖線所属駅に限定した場合、起終点駅(大曲駅は奥羽本線、盛岡駅は東北本線の所属[1])が除外され、15駅となる。
信号場数:2
軌間:1435mm
複線区間:なし(全線単線)
電化区間:全線(交流50Hz・20,000V)
ただし盛岡駅新幹線ホーム付近は交流50Hz・25,000V、デッドセクションは盛岡駅構内の東北新幹線・田沢湖線分岐ポイント付近にある。
保安装置:ATS-P
運転指令所:秋田総合指令室(CTC)
最高速度:優等列車130km/h、普通列車110km/h
最急勾配:25.0‰(赤渕 - 田沢湖間)
盛岡駅 - 大地沢信号場間が盛岡支社、志度内信号場 - 大曲駅間が秋田支社の管轄である。
運行形態[編集]
国鉄分割民営化時に当時の運輸省に提出された基本計画や鉄道要覧記載上の起点は大曲駅だが、列車運行上は盛岡駅が起点で、盛岡から大曲・秋田方面に向かう列車が下り、逆が上りである。
広域輸送[編集]
秋田新幹線ルートの一部として東北新幹線直通特急「こまち」が東京 - 秋田間で運行されている。詳細は、秋田新幹線を参照されたい。秋田新幹線開業以前は、盛岡 - 秋田・青森間の特急「たざわ」が運行されていたが、改軌工事の開始に伴って廃止された。
新在直通開始後、輸送指令は秋田支社の管轄になった。
地域輸送[編集]
普通列車などは、岩手県側の盛岡 - 雫石・赤渕間(1 - 2時間に1本程度)と秋田県側の田沢湖 - 大曲間(2 - 3時間に1本程度)の運転がほとんどであり、全線に渡って運