平成17年3月に市町村合併により大仙市として再出発を果たした、秋田県仙北郡の7市町村。
その一角、奥羽山脈の西麓に位置する旧太田町と旧中仙町は、いずれも同じ悩みを長年共有してきた。
生活用水問題だ。
この2町はともに、奥羽山脈が形成する巨大な扇状地に町域のほぼ全てが含まれており、山脈から吐き出される豊富な水は大部分が扇状地特有の伏流によって、河川流量が不足する状況にあった。
農業用水こそ、世紀の大事業として昭和初期から40年代までに完工した田沢疎水(第一、第二)によって確保されたものの、住民たちの生活用水は今なお、自家用の井戸による取水が大部分を占め、しかもその安全性に近年は疑問符が出されている。
この問題の根が深いのは、つい近年まで両町の境に流れる斉内川の上流、真木渓谷に県営ダムを建設し取水する計画があり、実際に両町はそれをあてにした上水道計画を行ってきた点にある。
しかし、県ではここ数年、建設費の膨大なことからダム建設中止の方針を打ち出した。
中仙町などは上水道の全家庭に対する普及率が10%を切るような状況(県内平均は85%)のまま取り残された形である。
遂に広域合併を果たし大仙市の一部となった現在も、その状況に変わりはない。
我々、地域外に住む人間は、比較的身勝手に「公共事業はけしからん」などと、ダム建設中止を支持したりするが、生活の安全のために、ダムを渇望し続ける人たちが存在することは、忘れてはならない。
行政には、いち早くこのような地域間の安全の格差を是正していただきたいと願うものである。
さ、山行が教育番組は終了。
次は、いつもの山行がでお送りします。
ベストツナギスト 細田氏の、次なる冒険は、斉内川で行われた。
彼はおもむろに愛車に乗ったまま、なみなみと流れる川へと、突入したのである。
いったい、何が彼をそこまでさせたのかは、かなり謎だ。
しかし、もっと謎なのは、この道は一体何なのかという点だ。
橋なのか、道なのか、いや、橋ではないが川を渡る道なのだが、 こういうのは何というのだろうか?
ちなみに、林道を良く走っている方ならば、こんな場所を見たことがあると言う人もいるだろう。
確かに、未整備の林道には、もうどうでも良いような感じで川を強引に渡ってしまう道もあるが、この斉内川の道は、曲がりなりにも市道である。
背後