[1] [DFN[[RUBYB[基底] [Base]] URI]] は、[[相対URI参照]]を解決するときに[[基底]]となる [[URI]] です。 [2] [Q[基底 URI 参照]]ではなく単に[Q[基底 URI]] とだけ言った場合でも、実は URI ではなく URI 参照であることも少なくありません。 相対 URI の解決では、素片識別子の有無は結果に影響しません。 ですが、あえて素片識別子つき URI 参照を除外する必要も普通はないので、 基底 URI と言ったときには URI 参照も含まれていたりするのでしょう。 [3] 基底 URI (参照) は、普通は絶対 URI 参照です。 [CODE(XMLa)[[[xml]]:[[base]]]] 属性のように、指定する基底 URI が相対 URI でもよいことがありますが、 そのような場合は絶対 URI 参照を得るために更に上位の情報を入手する必要があります。 ([[名無しさん]]) [4] @@ [[基底URI]]が純粋に[[相対参照]]を[[解決]]するため''だけ''の[[文脈]]情報として用いられている場合と、 [[文書]]自体の[[URI]]を上書きするものとして用いられているらしき場合があります。 [[#comment]] * [CODE(InfoProp)[XML基底]]特性 (XML情報集合) [5] [[XML情報集合]]の[DFN[[CODE(InfoProp)[[RUBYB[基底URI] @en[base URI]]]]]][[特性]]は、 その[[情報項目]]の[[基底URI]]を値として保持します。 この[[特性]]は、 - [[文書情報項目]] - [[要素情報項目]] - [[処理指令情報項目]] で定義されています。 [6] '''仕様書''' - [[XML情報集合]] -- [CSECTION@en[Base URIs]] -- [CSECTION@en[2.1. The Document Information Item]] -- [CSECTION@en[2.2. Element Information Items]] -- [CSECTION@en[2.4. Processing Instruction Information Items]] - [[XML基底]] [[#comment]] ** 特性値 [7] '''文書情報項目の場合''' = [[文書実体]]の[[基底URI]]です。 [SRC[XML情報集合 2.1]] = [[XML基底]]仕様に従います。 [SRC[XML情報集合 1]] = [[RFC 2396]]に従います。 [SRC[XML基底 4]] [[XML基底]]の仕様書の内容には多少曖昧な点もありますが、 [[RFC 2396]]の規定と矛盾する規定を行う意図はなさそうなので、 = [[転送プロトコル]]によってもたらされた[[基底URI]] = [[文書実体]]の[[取出し]]に用いた[[URI]] ([[リダイレクト]]がある場合は、最終的な[[URI]]) = [[応用]]の文脈に依存した[[URI]] の順で決定するものと思われます。 [8] '''要素情報項目の場合''' = [[要素]]の[[基底URI]]です。 [SRC[XML情報集合 2.2]] = [[XML基底]]仕様に従います。 [SRC[XML情報集合 1]] = [CODE(XMLa)@en[[[xml]]:[[base]]]][[属性]]の項を参照。 [9] '''処理指令情報項目の場合''' = [[処理指令]]の[[基底URI]]です。 [SRC[XML情報集合 2.4]] = [[XML基底]]仕様に従います。 [SRC[XML情報集合 1]] = [CODE(XMLa)@en[[[xml]]:[[base]]]][[属性]]の項を参照。 [16] '''逃避''' [CODE(XMLa)@en[[[xml]]:[[base]]]][[属性]]の[[値]]を[[URI参照]]として使うためには[[逃避]]が必要です [WEAK[([CODE(XMLa)@en[[[xml]]:[[base]]]][[属性]]の項を参照してください。)]] が、[[特性値]]はその''前''のものです。 [SRC[XML情報集合 1]] [14] '''応用依存''' [[XML基底]]仕様で[[基底URI]]が[[応用]]依存になる場合に関して、 [[XML情報集合]]仕様は[CODE(InfoProp)[[[基底URI]]]]の値を規定しません。 [SRC[XML情報集合 1]] ;; [15] [[DTD]]を[[処理]]するか否かによって結果が異なり得る[[特性]]では[[値]]が[[無値]]や[[未知]]になることもありますが、 [CODE(InfoProp)[[[基底URI]]]]ではそれは無いようです。 [[DTD]]を[[処理]]しない場合に関しても[[XML基底]]仕様で[[基底URI]]が明確に定義されているためでしょうか。 (実際[[DTD]]を[[処理]]していないからといって[[無値]]や[[未知]]にされては役に立ちませんしw) [[#comment]] ** 関連 [13] '''合成情報集合''' [[合成情報集合]] ([[XML]][[文書]]から生成してすぐの[[情報集合]]''以外'') では、[CODE(InfoProp)[[[基底URI]]]]と[CODE(XMLa)@en[[[xml]]:[[base]]]][[属性]][[情報項目]]に齟齬が生じていることもあります。 [SRC[XML情報集合 1]] [10] '''処理指令情報項目の直列化''' [[外部実体]]の直下に[[処理指令]]がある場合、 その[[外部実体]]の[[基底URI]]が[[処理指令]]の[[基底URI]]になりますが、 [[処理指令]][[情報項目]]を含む[[情報集合]]を[[直列化]]する時にその[[基底URI]]の情報は保存する方法がありません。 [SRC[XML情報集合 2.4]] [11] '''[CODE(InfoProp)[宣言基底URI]]''' [[非解析対象実体]][[情報項目]]や[[記法]][[情報項目]]には、 [CODE(InfoProp)[[[宣言基底URI]]]]という[[特性]]が定義されています。 [12] '''DOM特性''' [[DOM]]の[CODE(DOMa)@en[[[baseURI]]]][[特性]]は[CODE(InfoProp)[[[基底URI]]]]ではなく、 [CODE(XMLa)@en[[[xml]]:[[base]]]][[属性]]に基づき定義されています。 [17] [[XInclude]]では[[基底URI]]を保存するために[CODE(XMLa)@en[[[xml]]:[[base]]]][[属性]]を追加して整合性を維持することがあります。 ([[名無しさん]]) [18] [CODE(InfoProp)[[[基底URI]]]]と[CODE(XMLa)@en[[[xml]]:[[base]]]][[属性]]では、 [CODE(InfoProp)[[[基底URI]]]]の方を優先して[[相対参照]]の[[解決]]に使うべきとされています。 [SRC[XML情報集合 1]] [19] '''[CODE@en[base-uri]] アクセス子''' [[RDF/XML]][[構文]]を定義する[[事象]]モデルでは、 [[根]][[事象]]と[[要素]][[事象]]に[CODE@en[[[base-uri]]]][[アクセス子]]があり、 共に[CODE(InfoProp)[[[基底URI]]]][[特性]]から値を得ることとされています。 [20] '''XSLTデータ・モデル''' [[XPath 1.0]]の[[データ・モデル]]には、 [CODE(InfoProp)[[[基底URI]]]]に相当するものがありません。 [[XSLT 1]]の[[データ・モデル]]における[CODE(InfoProp)[[[基底URI]]]]相当のものに関しては、 >>26 を参照してください。 [[#comment]] ** メモ [[#comment]] * 基底URI (XSLTデータ・モデル) [26] [[XPath 1.0]]の[[データ・モデル]]では[[基底URI]]は扱われていません。 [[XSLT 1.0]]の[[データ・モデル]]は[[基底URI]]を各[[節点]]に対して規定していますが、 [[XML基底]]よりも前に作られた仕様なので、[CODE(XMLa)@en[[[xml]]:[[base]]]][[属性]]が反映されません。 [[XSLT 1.1]]の[[データ・モデル]]は基本的に[[XML基底]]に基づいています。 [25] '''仕様書''' - [[XSLT 1]] --[CSECTION@en[3.2 Base URI]] --[CSECTION@en[3.3 Unparsed Entities]] -- [CITE@en[Errata in REC-xslt-19991116]] [24] , ,[[XSLT 1.0]],[[XSLT 1.1]] ,[[文書節点]],[[文書実体]]の[[URI]],(規定なし) ,[[根節点]],(規定なし),[[文書実体]]の[[URI]] ,[[要素節点]],[[外部実体]]中なら[[外部実体]]の[[URI]]、そうでなければ[[文書]]の[[基底URI]],[[XML基底]]による ,[[処理指令節点]],[[外部実体]]中なら[[外部実体]]の[[URI]]、そうでなければ[[文書]]の[[基底URI]],[[XML基底]]による ,"[[文節点]], [[注釈節点]], [[属性節点]]",[[親節点]]の[[基底URI]],== ,[[名前空間節点]],[[親節点]]の[[基底URI]],実装依存 ,[[非解析対象実体]]の[[システム識別子]],[[実体宣言]]を含む[[資源]]の[[基底URI]],== ;; - [21] [Q[[[文書実体]]・[[外部実体]]の[[基底URI]]]]では''なく''て[Q[[[文書実体]]・[[外部実体]]の[[URI]]]]なのがちょっと・・・。 - [22] それでいて[Q[そうでなければ[[文書]]の[[基底URI]]]]とは何事か。 [[文書実体]]や[[文書節点]]ではなく、[[文書]]の[[基底URI]]なのか? -[23] そもそも[[文書節点]]という語も、 ここ1箇所でしか出てこない ([[根節点]]の誤りか)。 [[#comment]] * メモ