* [CODE(HTMLe)[abbr]] 要素型 (HTML, XHTML 1) [1] [DFN[[CODE(HTMLe)[abbr]] [[要素型]]]]の[[要素]]は、 [RUBYB[省略形] [[Q[an abbreviated form]]]]を示します。 仕様書: - [[HTML 4]] -- [2] :[[開始タグ]]:必須 :[[終了タグ]]:必須 :[[内容模型]]:[CODE(SGML)[(%[[inline]];)*]] :出現できる文脈:[CODE(math)[[CODE(SGML)[%[[phrase]]]] ⊂ [CODE(SGML)[%inline]]]] な文脈 :[[属性]]: ,属性名 ,属性値 ,既定値 ,説明 ,出典 ,[CODE(HTMLa)[[[class]]]] , , ,[[級]] ,[HTML4] %[[coreattr]] ,[CODE(HTMLa)[[[dir]]]] , , ,[[書字方向]] ,[HTML4] %[[i18n]] ,[CODE(HTMLa)[[[id]]]] , , ,一意識別子 ,[HTML4] %coreattr ,[CODE(HTMLa)[[[lang]]]] , , ,[[自然言語]] ,[HTML4] %i18n ,[CODE(HTMLa)[[[xml]]:lang]] , , ,自然言語 ,[XHTML1] ,[CODE(HTMLa)[[[onclick]]]] , , , ,[HTML4] %[[events]] ,[CODE(HTMLa)[[[ondblclick]]]] , , , ,[HTML4] %events ,[CODE(HTMLa)[[[onkeydown]]]] , , , ,[HTML4] %events ,[CODE(HTMLa)[[[onkeypress]]]] , , , ,[HTML4] %events ,[CODE(HTMLa)[[[onkeyup]]]] , , , ,[HTML4] %events ,[CODE(HTMLa)[[[onmousedown]]]] , , , ,[HTML4] %events ,[CODE(HTMLa)[[[onmousemove]]]] , , , ,[HTML4] %events ,[CODE(HTMLa)[[[onmouseout]]]] , , , ,[HTML4] %events ,[CODE(HTMLa)[[[onmouseover]]]] , , , ,[HTML4] %events ,[CODE(HTMLa)[[[onmouseup]]]] , , , ,[HTML4] %events ,[CODE(HTMLa)[[[style]]]] , , ,スタイル情報 ,[HTML4] %coreattr ,[CODE(HTMLa)[[[title]]]] , , ,注釈的題 ,[HTML4] %coreattr [35] [CODE(HTMLe)[[[ruby]]]] 要素型が標準化される前に [CODE(HTMLe)[abbr]] を使って[[ルビ]]を表現することが提案されたことがありました。 [CITE[CoCoNuts Club/computer]] (1998年9月付け) ([[名無しさん]] [sage]) [[#comment]] ** 完全形の指定 [32] [CODE(HTMLe)[abbr]] 要素の内容としては省略形を記述します。 完全形 (展開形) は [CODE(HTMLa)[[[title]]]] 属性を使って記述します。 [33] HTML の仕様では一般に [CODE(HTMLe)[title]] 属性は要素についての追加情報を [WEAK[(自然言語文で)]] 記述できることになっています。 [CODE(HTMLe)[abbr]] 要素も例外ではなく、そのような通常の用法に加えて、 特に非省略形の記述のためにも使えることとなっています。 [34] このように一般の [CODE(HTMLa)[title]] 属性を流用したために [CODE(HTMLe)[abbr]] 要素から省略形と非省略形を取出す、 というような使い方が完全にはできないことを問題であると考える人もいます。 [[#comment]] ** 応用 [[#comment]] *** レンダリング [3] HTML 4 仕様書は特に典型的[[レンダリング]]例を挙げていません。 [23] 一部の [[WWWブラウザ]]の既定のレンダリングや多くのサイトの[[著者スタイル]]では、 [CODE(HTMLa)[title]] 属性つきの [CODE(HTMLe)[abbr]] 要素の [SAMP(CSS)[[[border-bottom]]]] を [SAMP(CSS)[[[thin]]]] で [SAMP(CSS)[[[dashed]]]] にしたり、 [SAMP(CSS)[[[cursor]]]] を [SAMP(CSS)[[[help]]]] にしたりしています。 [[#comment]] ** abbr vs abbrev [13] [[HTML 3.0]] では [CODE(HTMLe)[[[abbrev]]]] 要素型が定義されていました。 現在の [CODE(HTMLe)[abbr]] に相当する要素型です。 辞書を引いてみると、 [Q[abbr]] も [Q[abbrev]] も共に [Q[abbreviation]], [Q[abbreviated]] の略語となっています。どちらもそれなりに使われているのでしょう。 [[SGML]] 系マーク語彙では [CODE(SGML)[abbrev]] が優勢のような気がします。 (誰か数えてみてください。。。) [[#comment]] ** なにが abbr か [5] [[HTML 4]] 仕様書曰く: > The ABBR and ACRONYM elements allow authors to clearly indicate occurrences of abbreviations and acronyms. Western languages make extensive use of acronyms such as "GmbH", "NATO", and "F.B.I.", as well as abbreviations like "M.", "Inc.", "et al.", "etc.". Both Chinese and Japanese use analogous abbreviation mechanisms, wherein a long name is referred to subsequently with a subset of the Han characters from the original occurrence. Marking up these constructs provides useful information to user agents and tools such as spell checkers, speech synthesizers, translation systems and search-engine indexers. [CODE(HTMLe)[abbr]] 要素と [CODE(HTMLe)[[[acronym]]]] 要素によって、 [[著者]]は略語や頭字語を明記することができます。 西洋の言語は [SAMP[GmbH]], [SAMP[NATO]], [SAMP[F.B.I.]] のような頭字語や、 [SAMP[M.]], [SAMP[Inc.]], [SAMP[et al.]], [SAMP[etc.]] のような略語をよく使います。 中文や日本語は、元々の漢字の部分集合で長い名前を指すという、同じような省略方式を使います。 このような構造をマーク付けすることで、綴り検査器、発話合成器、 翻訳システムや検索駆動器索引付け器のような利用者エージェント・工具に有用な情報を提供することができます。 > The content of the ABBR and ACRONYM elements specifies the abbreviated expression itself, as it would normally appear in running text. The title attribute of these elements may be used to provide the full or expanded form of the expression. [CODE(HTMLe)[abbr]] 要素や [CODE(HTMLe)[acronym]] 要素の内容は、 省略表現自体を、 その文中で普通に現れるように指定します。両要素の [CODE(HTMLa)[title]] 属性は、省略表現の完全 (展開) 形を提供するために使って構いません。 [12] > Note that abbreviations and acronyms often have idiosyncratic pronunciations. For example, while "IRS" and "BBC" are typically pronounced letter by letter, "NATO" and "UNESCO" are pronounced phonetically. Still other abbreviated forms (e.g., "URI" and "SQL") are spelled out by some people and pronounced as words by other people. When necessary, authors should use style sheets to specify the pronunciation of an abbreviated form. 略語や頭字語はしばしば変わった発音を持つことに注意してください。 たとえば、 [SAMP[IRS]] や [SAMP[BBC]] は典型的に文字ごとに発音しますが、 [SAMP[NATO]] や [SAMP[UNESCO]] は音声的に発音します。 他の省略形 (たとえば [SAMP[URI]] や [SAMP[SQL]]) では、 人によって省略せずに読んだり、語として発音したりします。 著者は必要なら発音をスタイル・シートで指定するべきです。 [[#comment]] *** abbr vs acronym →[[.//[CODE(HTMLe)[abbr]]と[CODE(HTMLe)[acronym]]]] *** ASCII Art [24] 小さな [ABBR[[[AA]]] [[[ASCII]] Art]] ([[文字絵]]) のためのマークとして [CODE(HTMLe)[abbr]] 要素型を使うことを [[WAI]] は提案しています。 ''HTML Techniques for Web Content Accessibility Guidelines 1.0'' 例: [PRE(HTML)[

:-) ]PRE] [25] しかし、一般に AA を何かの省略と見なすことはできないはずです。 [SAMP[:-)]] は [Q[smiley]] の省略形だという話は聞いたことがありません。 このような用途に [CODE(HTMLe)[abbr]] 要素型を使うことは [CODE(HTMLe)[abbr]] 要素型に与えられた意味を無視することであり、 その点で[[不思議マーク付け]]であります。 アクセシビリティのために要素型の意味を犠牲にしても現在使われている多くの [[WWWブラウザ]]の利用者に伝わるようにと考えるにしても、 [[WinIE]] が実装していない [CODE(HTMLe)[abbr]] を使うことに利点はありません。 従いまして、 AA のマークには、 HTML だけで頑張るのであれば汎用の要素型である [CODE(HTMLe)[[[div]]]] や [CODE(HTMLe)[[[span]]]] を使って [CODE(HTMLa)[[[class]]]] で補足しておくか、 HTML 以外の語彙を混ぜて使うのがよいでしょう。 [[#comment]] ** 例 [6] [[HTML 4]] 仕様書に基づく例: - [7] [SAMP(HTML)[M.]] - [8] [SAMP(HTML)[Inc.]] - [9] [SAMP(HTML)[et al.]] - [10] [SAMP(HTML)[etc.]] - [11] [PRE(HTML)[

WWW SNCF Doña abbr. ]PRE] [31] [PRE(HTML example)[ <[CODE(HTMLe)[abbr]] [CODE(HTMLa)[title]]="ショスタコーヴィチ交響曲第9番">タコ9 ]PRE] 出典: [CITE[強調,引用,グループ化,画像などの要素 -- ごく簡単なHTMLの説明]] [37] [CITE[Tantek's Thoughts]] ([[名無しさん]] [sage]) [44] [PRE(HTML example code)[ <[CODE(HTMLe)@en[[[abbr]]]] [CODE(HTMLa)@en[[[xml]]:[[lang]]]]="[CODE(lang)@en[[[ja-2ch]]]]" [CODE(HTMLa)@en[[[title]]]]="[[それなんてエロゲ?]]">[[SNEG]] ]PRE] ([[名無しさん]] [sage]) [45] '''省略を表す句点と文末を表す句点''' [PRE(HTML example code)[ Scotland is a part of the U.K. ]PRE] [[英語]]の文中で、省略を表すための[CODE(charname)@en[[[FULL STOP]]]]が[[文]]末に来る時、[[文]]末を表すための[CODE(dharname)@en[[[FULL STOP]]]]と合わせて1つだけ書かれます。 その場合に[CODE(charname)@en[[[FULL STOP]]]]を[CODE(HTMLe)@en[[[abbr]]]]に含めてしまうのは抵抗がありますが、他に良い方法もありませんし。 ([[名無しさん]]) [[#comment]] * th要素・td 要素 abbr 属性 (HTML, XHTML 1) [26] [[HTML]] の [CODE(HTMLe)[[[th]]]] 要素および [CODE(HTMLe)[[[td]]]] 要素の [DFN[[CODE(HTMLa)[abbr]] 属性]]は、 こまの[[内容]]の省略形を指定します。 仕様書: [[HTML 4]] ** 属性値型 [29] この属性の値の型は [CODE[%[[Text]]]]、 すなわち人間可読文です。 [[SGML]] 的には [CODE(SGML)[[[CDATA]]]] です。 [[#comment]] ** 省略 [30] この属性は省略可能です。既定値はありません (が、こまの内容ということになるでしょう)。 [[#comment]] ** レンダリング [27] HTML 4 仕様書によれば、 UA は適切なときにこまの内容の代わりに [CODE(HTMLa)[abbr]] をレンダリングして構いません。 たとえば、読上げ UA は特定のこまを読む前に見出しこまを読むかもしれませんが、 その際に [CODE(HTMLa)[abbr]] を読んでも構いません。 [28] 見出しこまに関しては [CODE(HTMLe)[[[th]]]] のレンダリングの節も参照してください。 [[#comment]] ** メモ [22] [CODE(HTMLa)[abbr]] 属性に対応した [ABBR[UA] [利用者エージェント]] があったとして、 どういう場合に [CODE(HTMLa)[abbr]] を使ってくれるのでしょうかね。 たとえばカレンダーの曜日に使うとして、 viewport の横幅が十分ある時に、 [CODE(HTMLa)[abbr]] を使ってくれるのか、くれないのか。 [CODE(HTMLa)[abbr]] 属性はこういう使い方をするものではないのかもしれないな。 要素の内容が主に表示されるべき文字列で、それが見た目の都合上常に省略形が適当なら省略形 (必要なら [CODE(HTMLe)[abbr]] 要素を使う)。 こまの内容の長さが性質上不定である (任意の内容が入りうる) ときには、内容を非省略形にするのでいいのかなあ。 表を視覚的構造ではなく二次元(以上)構造と厳密に見る立場からするとこういうこと書いたら怒られるのかもしれませんけど。 [36] HTML 4 DTD の[[注釈]] (参考) には [Q[abbreviation for header cell]] と書かれています。 ([[名無しさん]] [sage]) [[#comment]] * メモ [38] '''省略形と完全形の重み''' 省略形と完全形のどちらが一般的かは、場合によって様々です。完全形が普通で、その[[文書]]内に限って (紙面の節約などの都合で) 特別に省略する場合もあれば、省略形が普通で、完全形は滅多に使われないものもあります。 ;; 例: [[IBM]]は[Q@en[International Bussiness Machines]]の略ですが、完全形を知らない人も多いでしょう。 '''完全形と一般形の由来''' 本来ならば完全形があって省略形が後から作られるのでしょうが、中には先に省略形があって、あとから完全形をこじつけたものもあります。 ;; 例: [[SMIL]]は[Q@en[Synchronized Multimedia Integration Language]]の略とされていますが、明らかに[Q@en[smile]]という語を意識しています。 '''再帰省略語''' [Q[こじつけ]]の一種として、完全形の中に省略形が再び含まれるものもあります。 ;; 例: [[GNU]]は[Q@en[GNU's Not UNIX]]の略とされています。 '''完全形の付け替え''' 完全形が途中で変えられることがあります。完全形がなくなることすらあります。 ;; 例: [[DVD]]は元々[Q@en[Digital Video Disk]]の略とされていましたが、後に[Q@en[Digital Versatile Disk]]の略に改められました。しかし現在では、[Q@en[DVD]]は[Q@en[DVD]]であるとされています。 ([[名無しさん]] [sage]) [39] '''完全形と省略形の順序の不一致''' 省略形を構成する[[文字]]と完全形におけるそれらの[[文字]]の順序が一致しないことがあります。 ;; 例: [[ISO]]は[Q@en[International Organization for Standardization]]の略ですが、[Q@en[O]]と[Q@en[S]]の位置が入れ替わっています。 (公式には、特定言語(英語)への依存を避けて[[ギリシャ語]]の[Q@gr[isos]] ([Q[等しい]]) から採った省略形であると説明されています。) @@ もっとよい例があれば。 ([[名無しさん]] [sage]) [40] '''単数形と複数形''' 完全形が[[複数形]]であっても、省略形が[[単数]]で使われることがあります。省略形を[[活用]]して[[複数形]]にすることもあります。 ;; 例: [[URI]]は[Q@en[Uniform Resource Identifiers]]の略とされていますが、1つの[[識別子]]を[Q@en[a URI]]と言ったり、2つ以上の[[識別子]]を[Q@en[URIs]]と言ったりします。 ([[名無しさん]] [sage]) [41] [CITE[Backronym - Wikipedia, the free encyclopedia]] ([[名無しさん]] [sage]) [42] [CITE[Pseudo-acronym - Wikipedia, the free encyclopedia]] ([[名無しさん]] [sage]) [43] [CITE[Apronym - Wikipedia, the free encyclopedia]] ([[名無しさん]] [sage])