[1]
[[HTML]]の当初の設計には、当時[[CERN]]で使われていた[[SGML]][[文書型]][DFN@en[[[SGMLguid]]]]が大きく影響しています。
;; [[SGMLguid]]は[[AAP]]の傍系とされています。
正確にどのようなものであったかはよくわかりませんが、
[[GMLguide]]なる[[文書型]]のマニュアルがあり、
[[SGMLguid]]はその[[SGML]]版と推測されます。
[3]
[[HTML]]に当初から含まれていた[CODE(HTMLe)@en[[[h1]]]],
[CODE(HTMLe)@en[[[h2]]]], [CODE(HTMLe)@en[[[h3]]]],
[CODE(HTMLe)@en[[[p]]]], [CODE(HTMLe)@en[[[ul]]]],
[CODE(HTMLe)@en[[[ol]]]], [CODE(HTMLe)@en[[[li]]]],
[CODE(HTMLe)@en[[[dl]]]], [CODE(HTMLe)@en[[[dt]]]],
[CODE(HTMLe)@en[[[dd]]]], [CODE(HTMLe)@en[[[listing]]]],
[CODE(HTMLe)@en[[[xmp]]]], [CODE(HTMLe)@en[[[title]]]]
はいずれも[[SGMLguid]]に由来するようです。
そしてそれに[CODE(HTMLe)@en[[[a]]]] [CODE(HTMLa)@en[[[name]]]] &
[CODE(HTMLa)@en[[[href]]]]を加えて[[HTML]]が作られました。
;; 1990年の時点で[CODE(HTMLe)@en[[[nextid]]]] [DEL[や[CODE(HTMLe)@en[[[address]]]]]] があったのかどうかはわかりません。
[4]
(1990年の時点でどうだったかはわかりませんが、1991年の)
[[WorldWideWeb]]では、[CODE(charname)@en[[[FULL STOP]]]]
から始まる行は無視、[CODE(HTML)@en[<[CODE(HTMLe)@en[[[i1]]]]>]]
[[タグ]]から[[行末]]までは無視、[[空行]]を[[改段落]]とみなす、
[[コンパイル]]時のオプションによっては
[CODE(HTMLe)@en[[[h[VAR[n]]]]]]の[[終了タグ]]を[[行末]]に補完、
というように実装されていました。
更に、未知の[[要素型]]の[[タグ]]や未知の[[属性]]は無視しました。
;; 詳しくは[[1991]]年の項を参照して下さい。
[CODE(charname)@en[[[FULL STOP]]]]から始まる行は[[SCRIPT]]
(当時[[CERN]]で使われていた[[SGML]][[処理器]]か?)
の[[命令]]、[CODE(HTMLe)@en[[[i1]]]]は[[SGMLguid]]における[[索引]]生成情報のための[[要素型]]で、[[空行]]を[[改段落]]とみなしたり、
改章に [CODE(HTML)[<[CODE(HTMLe)@en[[[h[VAR[n]]]]]]>]]
を使ったりするのは[[SGMLguid]]も含む[[SGML]]の一般的な手法でした。
これらの事実から導き出される答えは一つ。
[[TimBL]]は[[CERN]]の[[SGMLguid]]で書かれた[[文書]]をそのまま[[WorldWideWeb]]に読ませ、編集したり[[ハイパーリンク]]を足したりすることを考えていたのです。
[2] 参考文献:
[CITE@en[Early History of HTML - 1990 to 1992]]
([[Sean B. Palmer]], 2004年3月付)
[5]
[CITE@en[THE HISTORY OF HTML]] (2006年2月現在)
どうみても >>2 の[[インスパイヤ]]です。本当にありがとうございました。
([[名無しさん]])