有機物は、加熱、還元、ニトロ化、スルホン化などの操作で分子を付け替えてやることで、多種多様な物質を工業的に大量に生産できることが知られています。 その中でもベンゼンは非常に優秀な物質であり、炭素で形成された平面正六角形構造の各頂点と繋がっている水素を、他の元素や基で置き換えることで、ベンゼンという一つの物質を基本にして、非常に多くの種類の有機物を作ることができます。 僕らはその不思議な性質に深い興味を感じ、そのなかでも基本の実験である、アゾ染料の合成をすることにしました。