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平成14年度富山県立富山中部高等学校理数科課題研究

概要

この文書では、富山中部高校第55期理数科が2002年2月に発表した課題研究の概要を紹介します。 また、課題研究発表会のスライドや資料なども配布しています。

目次

  1. はじめに
  2. 課題研究発表会
  3. 研究課題
  4. 冊子『平成13年度 理数科課題研究』
  5. 誤植等のお詫び
  6. 公開上の制限
  7. 当資料の利用について
  8. WWW 公開に当たっての謝辞
  9. 連絡先
  10. WWW 版修正履歴

はじめに

富山県立富山中部高等学校では、2年次に理数科の全員が数班に分かれて理数系の課題を設定し、これに取り組みます。

平成13年度 (2001年度) には第55期理数科が7つの課題に取り組み、平成14年 (2002年) 2月6日に本校教員及び1・2年理数科の前で発表しました。

この発表内容 (スライド・原稿等) や作業文書, 冊子『理数科課題研究』の内容は発表会前後の2ヶ月をかけて WWW で公開してきました。 このことは、本校においては前例はありませんが、他校の同様の研究会では既に複数行われており、決して真新しいことではありません。

本来ならばこのような公開は学校のサーバーにおいて行われるべきであると考えます。 学校側に対しては今後の検討を期待すると共に、読者の皆様には学校としての公式な WWW による発表の公開ではないことを理解していただきますようお願いします。

課題研究発表会

日時
2002年2月6日(水) 5,6限 (14:20〜16:10)
場所
視聴覚室 (図書館4階)
参加者
1・2年理数科, 関係教職員
発表時間 (予定)
各班10分
発表順・発表時間 (実際)
校長挨拶 2分ほど
運動量とエネルギーの微分・積分を用いた考察 19分35秒
波動について 14分
アゾ染料と有機化学合成 14分2秒
Chem3D を用いた化学反応の研究 11分
プロトプラストの単離と融合 11分
感覚器について ――視覚と聴覚―― 12分30秒
興味ある6つの話題 12分10秒
講評

研究課題

(物理) 運動量とエネルギーの微分・積分を用いた考察
運動量 mv と運動エネルギー mv2/2 の間には速度 v について微分・積分の関係があるのではないか、とある時思った。 もし本当に運動量と運動エネルギーの間に微分・積分の関係があるのなら、 それはどういうことなのだろう。そこで、 運動量・運動エネルギーをいろいろな側面から検証してみることにした。
(物理) 波動について
波動は物体とは違い、波を衝突させても衝突後は元の形のまま進んでいく。 これは波の独立性と重ね合わせの原理で説明でき、波動特有の現象である。 我々は、 波の現象の中で波の干渉と代表的な波動である音波の性質について調べてみた。
(化学) アゾ染料と有機化学合成
有機物は加熱、還元、ニトロ化、 スルホン化などの操作を加えることで様々な物質を人為的に作ることができることがよく知られています。 特に平面正六角形の構造を持つベンゼンは非常に多種多様な物質を作ることができます。 そのような変化の多様性に興味を感じ、 その中でも基本的といわれている化学染料の合成を題材とすることにしました。
(化学) Chem3D を用いた化学反応の研究
分子や原子といった小さな世界では古典力学が成り立たず、 別の力学体系である量子力学を基に考えます。 原子・分子の世界におけるニュートン運動方程式に相当するものが、 シュレディンガーの波動方程式 (HΨ = εΨ) です。今回は Chem3D を用い、遷移状態を仮定して反応がどう進むかを調べました。
(生物) プロトプラストの単離と融合
遺伝子組換え食品をはじめ, バイオテクノロジーは今最も注目されている分野の一つである。 今回は, その基本的実験であるプロトプラストの単離と融合を通し, バイオ技術の一端に触れてみたい。
(生物) 感覚器について ――視覚と聴覚――
(1) 網膜の桿体(かんたい)細胞の中には、 ロドプシン (視紅) という物質が含まれる。 その増減により明順応・暗順応が起こる。
(2) 我々の耳の構造や左右の2つの耳の存在は、音の聞こえ方, 音源の特定にどう関わっているのだろうか。
(数学) 興味ある6つの話題
私達の周りにありふれている数学の世界。 今、私達はそれを学校の授業の中で取り扱っていますが、 ここではそんな数学を教科書の枠を超えて、本当に素朴な疑問から膨らまし、 興味深い課題に仕上げてみました。 それでは皆さん数学の本当の面白さを十分堪能してください。
  • フランク・モーリーの定理について
  • 三角形の等角共円点について
  • 1/n (n は素数) の循環小数について
  • モンテカルロ法について
  • 集合の濃度について 〜ルベーグ積分への発展〜
  • 抜き打ちテストは実行できるのか!? 〜パラドックスの世界から集合の定義へ〜

冊子『平成13年度 理数科課題研究』

『平成13年度 理数科課題研究』 (PDF 5.61Mo)
各班のレポートをすべてひとまとめにしたものです。

誤植等のお詫び

PDF 版の作成に当たり、原冊子には存在しなかった誤りがあります。 お詫びして訂正します。

頁番号
頁下方の頁番号が、生物班の一部を除き完全に欠落しています。 なお、以下の訂正箇所で示すのは PDF 版における頁番号です。
紙冊子と PDF の頁番号の対応
紙冊子頁番号PDF 頁番号内容
(なし)1表紙
(なし)2目次
1‐13運動量と運動エネルギーの微分・積分を用いた考察
......
1‐810
2‐111波動について
......
2‐818
3‐119アゾ染料と有機化学合成
......
3‐624
4‐125Chem3D を用いた化学反応の研究
......
4‐428
5‐129プロトプラストの単離と融合
......
5‐634
6‐135感覚器について ――視覚と聴覚――
......
6‐843
7‐144興味ある6つの話題
......
7‐649
(なし)なし裏表紙裏: 白紙
(なし)なし裏表紙: 白紙
1頁 表紙文字
一部文字がかすれて字画が消滅しています。
15頁 見出し 音の決定要素は何か
見出しの数字が抜けています。正しくは、 II 音の決定要素は何か です。
20頁 化学反応式
ベンゼンがニトロベンゼンになっています。側鎖及び NO2 を削除してください。 (原冊子にもある誤り。)
同じ反応式の右辺で、ニトロベンゼンの側鎖の価標が NO2NO の間に接していますが、 N の真下に来るのが正しいです。 (原冊子でも曖昧。)
21頁 化学反応式
ニトロベンゼン及びアニリンの側鎖の価標に、20頁のもの同様の誤りがあります。 いずれもベンゼン環に直接結合しているのは N です。 (後者は原冊子でも曖昧。)
22頁 化学反応式
アニリン, 酸性硫酸アニリン及びスルファニル酸の側鎖の価標に、20頁のもの同様の誤りがあります。 いずれもベンゼン環に直接結合しているのは N です。 又、スルファニル酸はベンゼン環とスルホ基を結ぶ価標にも同様の問題があります。 (いずれも原冊子にもある誤り。)
23頁 化学反応式
20頁同様の誤り又は不明瞭箇所が数箇所あります。 いずれも、 N 又は S, ヒドロキシル基については O がベンゼン環と結合しています。 (いずれも原冊子にもある誤り又は不明瞭箇所。)
31頁 末尾観察結果
試料名は本文書体 (明朝) であるべきでしたが、誤って見出し書体 (ゴシック) となっています。 (原冊子にもある誤り。)
紙の大きさの不一致
誤植ではありませんが、班によって紙の大きさが異なる頁があります。

公開上の制限

基本的には全資料の無制限での公開を原則とします。 但し、私信など、個人的内容を含む一部の文書は、関係者以外には公開しません。

当資料の利用について

当資料のうち、一般に公開されているものについては、 特に注記されている場合を除いて、慣行に従って利用していただいて構いません。

WWW 公開に当たっての謝辞

公開に当たってファイル提供などの協力をいただいた理数科の皆さんや先生方に感謝します。

連絡先

第55期理数科の課題研究についての一般的なお問合せは、 BBS までお願いします。

WWW での公開版についてのお問合せは、担当者までお願いします。

WWW 版修正履歴

2002-01-26
初公開
中略
2002-03-11
全資料を公開
2003-03-02
サーバー停止期間中の臨時版を作成
URN <urn:x-suika-fam-cx:chuubu:2001:2:7:kadaiken:> を割当てられる。
2003-07-20
再び全資料を公開。